MonotaRO Tech Summer internship 2020 データサイエンスコース 参加レポート 4

インターンシップ参加レポート

東京工業大学情報理工学院情報工学系の岡田です。データサイエンスコースで参加しました。

大学の就職事務でモノタロウのインターンの案内を見たことがきっかけでした。大学で所属していたサークルがものつくり系でモノタロウは以前から利用していたので興味があり、またデータサイエンティストという職業について知りたかったので応募しました。

インターンで取り組んだ内容

ある商品Xを購入したユーザに別の商品を推薦するとき、Xと類似する商品だけでなくXと合わせて使われるような商品を推薦することが重要です。ディスプレイを購入したユーザは別のディスプレイを購入することはないがキーボードやマウスは購入すると考えられるからです。こういった商品を補完商品と呼びます。今回のインターンで私は補完商品の推薦に取り組みました。

1日目

1日目の午前中は会社紹介と各々の課題の説明を聞きました。本格的に課題に取り組み始めたのは午後からでした。補完商品については論文がいくつも出ているのでそれを読むところから取り組み始めました。

途中わからない部分もありましたが、メンターの方に質問するとすぐにサポートしてくださったのでサクサクと読み進めることができました。モノタロウの企業理念として「他者への敬意」があるそうですが、社員の方が他者(たとえインターン生でも)への敬意を持って働いていることを初日から体感しました。

2日目

1日目の続きで論文を読みました。1日目と2日目合わせて3本の論文を読みました。

次に読んだ論文の手法を実装するためにデータの成形を行いました。Pythonで大きなデータを扱う経験がほとんどなかったので手間取りましたが、メンターの方にアドバイスをいただきながら進めました。

今回のインターンはオンライン開催でモノタロウの実際のデータを使うことはできなかったので、パブリックなデータセットを使いました。メンターの方は「本当はBigQueryも使ってみて欲しかった」と言っていたのでそちらも触れて勉強してみたかったです。昨年のインターンではBigQueryを使ってモノタロウの実際のデータを使っていたようなので、来年のインターンではそのような体験ができるのかもしれませんね。

3、4日目

3、4日目は読んだ論文の手法を実装し、数値評価を行いました。絶対評価は難しいので2つの手法を実装して比較することにしました。使用したデータセットには、商品Xの補完商品はYであるといったような正解はなかったのでどのように評価するか迷いました。モノタロウでは新しい試みの評価はABテストで行うことが多いということを知りました。

時間が足りずに実装できなかった手法や実験しきれなかった部分があり、時間が許せばまだまだ続けたかったです。

5日目

最終日は成果発表を行いました。メンターの方や社員の方にわかりやすい発表だったと言っていただけたのは嬉しかったです。他のインターン生の発表は初めて知ることばかりで非常に勉強になりました。

ここで書いた他にもデータサイエンスグループの朝昼のミーティングや研究会、全社規模の集会にも参加させていただきました。データサイエンスグループ以外のグループの社員の方や鈴木社長ともお話しをさせていただく機会も設けていただきました。またとない貴重な経験ができました。

オンライン開催

COVID-19の感染拡大防止のために今年のインターンはオンライン開催でした。インターン中は主にZoomとSlackを使ってコミュニケーションを取りました。メンターの方が細かにミーティングをしてくださったのでオンラインが原因のコミュニケーションロスは感じませんでした。また、移動に時間や体力を取られないのはオンライン開催の利点だと感じました。私は地方からの参加だったのでこの恩恵は大きかったです。

他のインターン生の方がどのようなことをしているのかを最終日の発表会で初めて知りました。インターン生間のコミュニケーションが少なくなってしまうのはオンライン開催の欠点かもしれません。また、オンラインではモノタロウの実際のデータを使うことができなかったのでそれは少し残念でした。

感想

データサイエンスというと機械学習であったり自然言語処理であったりというイメージがあり、私はそういったものを実装したことがあまりなかったので興味半分、不安半分で応募したことを覚えています。面接でこのことを伝えたところ、これらの経験が少なくとも取り組むことができ、勉強になるようなちょうど良い難易度の課題を設定していただきました。各参加者にあわせたプログラムを考えていただいていると感じました。

インターンでのタスクの進め方が研究と似ていると感じました。論文を読み、仮説をたて、実装し、評価をするという流れは研究室で慣れ親しんだものでした。実際の業務でも同様の進め方をすると言っていたので研究肌の人が向いている職業なのだろうと思いました。

短い期間でしたが貴重な経験ができました。メンターの方をはじめ、モノタロウの社員の方々に感謝申し上げます。ぜひおすすめしたいインターンシップです。